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土地家屋調査士の開業にあたってのお金のリスク5選

私は、令和3年の春に土地家屋調査士として開業する予定です。実際に開業していないので、実体験として経験したことではないのですが、開業するにあたって注意しなければならないと考えているお金のリスクをまとめてみました。

開業のための初期投資が多い。

土地家屋調査士は、不動産に関する表示の登記申請を代理をすることを主な業としていますが、申請にあたっては必ず調査・測量をしなければなりません。
その測量をするための測量機器は高い精度で距離を測らなければならないことから、市販で売っているコンベックスやレザー距離計などは使用することが出来ません。
必ず、測量法に適合し第三者機関の検査を受けたトータルステーション(TS)でなければなりません。
そのトータルステーション(TS)は、1台100万円~300万円する機器する高価なものです。
また、トータルステーション(TS)を使用するためのプリズムや三脚も、それぞれ10万円程します。
その他にも、測量用のCADソフトが100万円程、現場に向かうための作業車、図面出力用のプリンタであるプロッター等も必要になります。
リースを利用したり、中古で揃えて節約したとしても、最低でも400万円は開業のために必要な費用と言われています。

以上のものを用意しなければならないことから、他士業の司法書士や税理士の先生と比べ、開業への障壁を上げている要因です。

仕事を受任してから入金までの期間が長い。

土地境界確定測量が業務の中で多くを占める土地家屋調査士事務所は多いと思いますが、その業務は仕事を受任してから、成果品を納品して完了するまでの期間が長いです。
土地境界確定測量は、土地の地積を正しく直したり、土地を分ける際には必ず必要であり、土地家屋調査士事務所にとっては一番受任件数が多い業務になります。
この土地境界確定測量は、隣地の方と境界確認のための立ち合いが必要なため、標準的な処理期間が2カ月程になります。また、役所と道路の境界協議もそれと同時進行で進め、役所との協議のみでも1カ月は要します。
仕事を受任してから成果品を納入して、やっと売り上げの請求ができますが、請求先によっては支払いは1か月先・2か月の業者さんもあるので、手持ちのお金が尽きないように管理がとても大切になります。

そのため、開業してすぐや仕事の量に波がある場合、仕事をして忙しいけれども、手元に現金がないとの状況になることがあります。

見積のための調査費が結構かかる。

土地家屋調査士の業務には、隣地との境界確認のための立ち合いや役所との協議が必要なことから、依頼地のほかにも隣地や関係する土地の登記情報や図面等を取得する必要があります。
そのため、見積時には登記情報や図面を取得しなければなりません。
隣地が4件の場合、登記情報・登記簿が600円×4=2,400、公図・地図が450円は最低限かかる資料の発行手数料です。その他にも地積測量図や道路図面を取得する必要があります。
そのため、見積に使う資料の発行手数料だけでも、4,000円はかかります。
現地への調査などの人的コストも含めると結構な調査費になります。
必ず受任できればいいのですが、相見積もりで安いところを選ばれると、その分余分な費用をかけたことになってしまします。

測量機器の維持メンテナンスに結構お金がかかる。

測量機器は、必ず第三者機関によって検査を受けなければなりません。
1級から3級などの測量機器の精度の等級によって検査費用が変わるのですが、
1年に一度の検査が、トータルステーション(TS)だけでも7万円程掛かります。
様々な測量機器を複数持っている方は、維持メンテナンス費だけで、かなりの出費になります。

着手してみないと見積額が正しいか分からない。

登記簿・登記情報などの資料でしっかり見積しても、その資料が正しいとは限りません。
隣地の土地名義人は一人だけだったけれども、実は相続が発生して相続人が4人いることが判明した場合、隣地の方を探すための費用が追加でかかります。
その場合、追加分を請求するかは受任時に決めておくのですが、大体は総額で見積を出すのが商慣習であるため、追加で請求をすることが難しいのが実態です。
着手してみないと実際に分からないことが多いのが、土地家屋調査士の見積の難しさです。

以上土地家屋調査士の開業にあたってのお金のリスク5選について記事にしました。
これから開業される方また資格を受験しようと思っている方にも、参考になればと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。

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