今回は、土地家屋調査士の試験の難易度について記事にしました。
この記事では、合格者から客観的な情報を集めたわけではないので、私の個人的な意見として読んで頂ければと思います。
土地家屋調査士試験全体の難易度
合格率が10%以下の試験ですが、合格者の大半が難関大学卒業ではなく、測量専門学校の卒業の方も多いことから、弁護士や公認会計士、司法書士などの高学歴でなければ取得できない資格ではなく、誰でも受験をして合格を手にすることが出来る試験です。
また、試験範囲が絞られていることから試験勉強に取り組み易く、試験内容から見ても標準的な難易度の試験であると思います。
ただ、試験時間が短いため、その分難易度が若干高くなると思います。
土地家屋調査士試験科目別の難易度
土地家屋調査士試験は「午前の部」と「午後の部」の筆記試験とその筆記試験合格者を対象に「口述試験」があります。
土地家屋調査士試験の「午前の部」の筆記試験は、測量士(補)や建築士の資格等を保有していると免除になり、ほぼ全ての受験生が免除を受けて「午後の部」のみの試験を受験をしています。
また、「口述試験」に関しては全ての受験生が合格すると言われています。
そのため、この記事では「午後の部」の筆記試験についてのみについて書いていきます。
「午後の部」の試験は、択一と書式の記述に分かれています。
択一では民法が3問、不動産登記法(表示に関する部分)が16問、土地家屋調査士法が1問、計20問が出題されます。また書式では、土地と建物からそれぞれ1問が出題されます。
択一は、宅建などの資格試験の経験者であれば取り組みやすく、宅建などの資格試験の勉強経験があれば一年ほどで合格ラインに届くことが出来ると思います。
ただ、法律初学者にとっては慣れない言葉や概念に戸惑うこともあり、難易度は高いと思います。
法律初学者は宅建等で腕試しをしてから受験するのもいいと思います。
一方、書式に関しては、想定事例から登記申請書を作り、その添付情報である図面の作図や計算などがあることから、多くの受験生が勉強法に苦労します。
土地家屋調査士事務所等での実務経験がある方は、想定事例を具体的にイメージをすることができますが、未経験の初学者にとっては難しいと思います。
ちなみに私は、道路部分を分割し寄付する問題について、なんでそんなことするんだろうとずっと思ってました。実務をやっていれば、道路の狭あい協議やセットバックとすぐ分かるのですが。
また、書式に関しては解答や配点が公開されていないことから、優先して解かなければならない箇所を明確にすることができません。
そのため、土地家屋調査士試験の書式の問題は、全問正解する気持ちで臨まなければならないことから、試験内容は標準的な内容であるが、時間と間違いをすることが出来ない分だけ難易度は高いと思います。
土地家屋調査士試験の試験時間は
土地家屋調査士試験が難しいと言われている要因が試験時間の短さです。
試験内容よりも試験時間の短さに対して、この試験の難しさを感じる方は多いと思います。
試験時間は2時間半ですが、択一に30分から40分を充て、書式の土地と建物にそれぞれ1時間を充てます。
択一の20問を30分ほどで終わらせ、土地と建物の登記申請書と図面と座標計算をそれぞれ1時間でしなければならないことから、私は土地家屋調査士の難しさはこの試験時間の短さだと思っています。
過去問演習や答練をした場合、3時間かければ合格基準の解答を作成することはできるけれども、2時間半だと合格基準に達することが出来ないことがほとんどでした。
この試験の短さから、書式の問題で電卓で計算する時やボールペンで作図する際に、手が震えてしまう受験生が多数います。
この試験時間の短さは、私が経験した資格試験等に比べて圧倒的に短いです。
他の試験では、マークミスがないかや、自信がない問題の確認等をする時間はあったので、この試験時間の短さは別格です。
土地家屋調査士試験の勉強法
土地家屋調査士試験の難易度について書いてきましたが、その勉強方法は過去問を徹底的に取り組むことです。
また、ほとんどの問題が不動産登記法(表示に関する部分)であり、司法書士試験に比べ学習範囲を絞って勉強することが出来るのがこの試験の特徴です。
そのため、初学者の方はまず択一の不動産登記法(表示に関する部分)に集中して勉強することをお勧めします。
もし、不動産登記法(表示に関する部分)について勉強して、自らが持っている土地家屋調査士のイメージと違っていれば、他の違う道を選ぶことが出来るのもメリットです。
最後まで、読んでくださりありがとうございました。