土地家屋調査士に関わらず、データの容量をインターネットを通じて、相手に渡すことは業務では当たり前におこなわれています。
ただ、データを渡すときに、注意しなければならないことがいくつかあります。
今回は、データを相手に渡す手段に関して、私の方法や考えを記事にしていきたいと思います。
データを渡す上で大切なこと
インターネットを通じてデータを相手に渡す際に考えなければならないことのは、2つあります。
一つ目は、情報が漏洩しないように暗号化され、また特定の相手のみ閲覧できるように制限されていることです。
なぜならば、メールも含めインターネットという公の場所を使用する以上、データの内容が丸裸であると、大切な情報が外から盗まれることになるからです。
また、誰でもアクセスできるところにファイルをおくと、関係のない第三者に情報を見られてしまう可能性もあります。
そして、2つ目は送るデータの容量です。
なぜならば、データの容量が大きいと、相手のコンピューターに余計な負担を掛けることに繋がり、場合によってシステムに障害を発生させ、相手の業務に重大な支障を生じかねてしまうからです。
このため、データを渡す際には以上の2点を考慮して、データが暗号化されてアクセスが制限されて安全であること、そして相手のコンピューターに必要以上の負担をかけない方法で、データを渡す必要があります。
ファイルを渡す手段はメールかWEB
インターネットを通じてデータを相手に渡す手段は、メールを使用して渡す相手に渡す方法と、WEBサーバー上にアップロードし、渡したい相手にそのデータをダウンロードしてもらう方法です。
本記事では、前者の方法をメールで渡す方法、後者の方法をWEBサーバー上にアップロードする方法と呼ぶことにします。
メールで渡す方法
一般的に利用されている方法であり、メールにデータファイルを添付して送付します。
しかし、この方法は送る容量に制限があることに留意しなければなりません。
特に、スマートフォンで撮影した画像は、思ったより容量が大きいため、気を付けなければなりません。
1MB以下なら、メールでデータを送っても問題ないでしょう。
また、間違ってメールを送付してしまった場合、相手が受信した以上、データを送信側から消去することができないため、宛先に間違いないかの確認を神経を使わなければなりません。
WEBサーバー上にアップロードする方法
容量の関係上、メールで送付できないデータは、WEBサーバー上にアップロードし、そのデータを相手にダウンロードしてもらう方法が一般的に採用されます。
なじみがない方法かもしれませんが、知らないうちに利用していることもあります。
たとえば、Gmailで一定の容量以上のデータを送った際に、メールでデータを送るのではなく、Googleドライブからダウンロードする方法に自動的に変更になる事例等です。
この方法は、相手にダウンロードするファイルの場所(URL)を伝えなければなりません。
そのため、メールにダウンロード先のURLを記載して送付して、そのURLからダウンロードをしてもらいます。
Googleドライブなどの既にできているクラウドサービスを利用すれば、特に設定などが必要がないため、気軽に使うことが出来ます。
ただ、相手がGoogleアカウントを持っていなければ、リンクを知っている人であれば誰でもダウンロード出来てしまうため、セキュリティ上の問題があります。
クラウドを使わない場合は自分でWEBサーバーを用意する
私は、データの容量が大きい場合は、Googleドライブなどの既存のクラウドサービスを利用するのではなく、自らのサーバーを利用するようにしています。
Googleドライブなどの既にできているクラウドサービスは便利に利用できる反面、パスワード設定してデータへのアクセス制限をしたりと、自由な設定が出来ないです。
そのため、私はWEBサーバー上の認証機能を追加設定するなどの方法を利用してます。
このWEBサーバーを自分で用意する方法ですが、既に何かしらのレンタルサーバーなどのWEBサーバーを契約している場合は、この環境をすでに持っており、比較的簡単に導入し利用できます。
WEBサーバー上にフォルダを作成して、その中にデータをアップロードします。
WEBサーバー上にアップロードしたデータへのURLにアクセスするだけで、簡単にダウンロードできます。
ファイルへの URL にアクセスすると自動でダウンロードすることが出来ます。
Basic認証やDgest認証でパスワード保護
SSL化で暗号化していれば、インターネット上に流れている情報からは盗まれないものの、URLを知っているものだあれば、その情報にアクセス出来てしまうため、セキュリティ上問題があります。
そのため、アクセスできないようにパスワードで制限を掛けます。
そのパスワード制限がBasic認証やDgest認証と呼ばれるものです。
WordPressを利用できるレンタルサーバーであれば、この認証機能がほとんど備わっています。
データにアクセスする際にユーザー名とパスワードの認証を受けます。
そして、認証が成功しなければ、そのデータにアクセスすることはできなくなります。
今回は。さくらインターネットのレンタルサーバーのコントロールパネルを利用して、設定を行いました。
この機能は、WEBサーバーにもともと備わっている機能であり、WEBサーバーを利用している人は、レンタルサーバー会社が制限をしていない限り使用できます。
RedHat系ディストリビューションのLinuxにおいて、ApacheというWEBサーバー使用し環境を構築する例を簡単にご紹介します。
上記の設定をして、ブラウザからアクセスするとログイン認証が表示されます。
私の使い方
以上の方法で、パスワード保護をしているフォルダを作りデータをアップロードすれば、そのフォルダ内のデータはユーザーとパスワードを入力しなければ、アクセスできなくなります。
SFCなどのファイル転送アプリケーションをインストールすれば、ブラウザを開いてファイルをその都度アップロードをしなくて済むため、とても便利です。
また、ダウンロードをしてもらうためにのURLは、新たなドメインを取得するかサブドメインを利用するなどして、サイトやメールで使うドメインとは分けておくことを推奨します。
まとめ
最後まで読んで下さりありがとうございました。
土地家屋調査士は、図面や写真など比較的に容量が大きいデータをあつかうことが多いです。
今回の記事が、データを安全・安心に相手に渡す最適な手段を見つけるきっかけになればと思います。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。