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土地家屋調査士のいいところ5選

土地家屋調査士は外での作業があり、夏は炎天下そして冬は極寒の中で測量・調査を行います。
士業はホワイトカラーのイメージがありますが、土地家屋調査士は仕事着が作業服とのこともあり、ブルーカラーなイメージが強いです。
また、司法書士・税理士などの士業に比べて、高額な測量機器や測量CADソフトを購入等をしなければならないこともあり、開業資金が少ないことがメリットがある士業であるにも関わらず、その恩恵を受けることがあまり出来ません。
土地家屋調査士は士業の中でも少し仲間外れ的な資格であるのかなと思っています。
今回は、その土地家屋調査士のいいところ5選をご紹介させていただきます。

いろいろなところに行ける

土地や建物の物的状況を登記記録に登録する仕事の性質上、必ずその不動産の現地に行って調査・測量しなければなりません。
そのため、土地家屋調査士は遠方の物件の調査の依頼があった場合にはその現地に行きます。
ほとんどの土地家屋調査士は、地元での登記測量業務がほとんどですが、親しくして頂いている業者からたまに遠方の物件の依頼が入る場合があります。
特に、規模が大きい取引先がある場合に、このような案件にあう機会は多くなります。
私は、東京の事務所に勤めていた時に、宮城県の蔵王まで行った経験があります。
色々なところに行きたいと思っている方は、土地家屋調査士はおススメの職業です。

いろんな人に出会える

土地家屋調査士の仕事はとにかくいろんな人と関わります。
具体的には、依頼地と隣接しているすべての利害関係人であり、様々な方に出会うことが出来ます。
例えば、依頼地に接している道路に関してだけでも、私道であればその所有者、市区町村道であれば市役所等、県道であれば県の土木事務所、国道であれば国道事務所、また里道であれば財務事務所など、道路に関してだけでも管轄は違い、それぞれ道路との境界を確認していかなければなりません。
そのため、土地家屋調査士は様々な方と良好にお話ができるスキルが必要になります。
私自身、土地の境界確認のための立会挨拶に行く際は、嫌なイメージを持たれないようにドキドキしながら伺います。
その土地を一番知っている人は土地家屋調査士ではなく、その土地の所有者の方です。
関東と関西での業務経験があるのですが、それぞれの地域での境界確認に対する対応・認識が違い、いつもやっていることが別の場所では通用しないんだと学びました。
いろんな人と関わり、その経験や知識を糧として仕事をしていきたい方は、土地家屋調査士はおススメの職業です。

答えがないものを扱う

原則、土地の境界はすでに決まっており、その調査・測量をするのが土地家屋調査士の仕事です。
しかし、境界ほとんどが明治の地租改正に出来たものであり、それをセンチやミリ単位の精度で境界を復元することは技術的に困難であると言えます。
依頼事案によっては図面などの資料もないことが多くあり、また図面があったとしても辺長・角度・座標が記載されていなく、その境界を復元することができないことが大半です。
(法律上、土地の位置を確認するために見る公図(地図に準ずる図面)は、正確に境界を現地に復元することが出来ない図面とされています。)
このような場合、土地家屋調査士が公図の土地の形状と土地の使用状況から境界を推定し、最後は土地の所有者同士で境界を確認し合います。
そのため、土地家屋調査士はしっかり調査・測量をして、隣接所有者がお互い納得できる土地の境界を復元しなければなりません。
センチやミリ単位の精度で復元できないからこそ、測量・調査した技術者によって、境界の位置には誤差が生じ、その誤差がこの仕事の面白さの一つであると思います。
しかし、それは土地の土地の境界はすでに決まっており、それは決して動かせないとの前提のもとで成り立っていることを忘れてはいけません。
土地家屋調査士は、そのように誤差を含む境界の確認という絶対に正しい答えがないことを、土地の所有者同士の理解のもと確認し、業務を遂行するとてもやりがいのある仕事だと思います。
絶対に正しい答えがない仕事をしたいと思う方は、土地家屋調査士はおススメの職業です。

知識がいろいろと応用できる。

土地家屋調査士試験は、測量と法律の知識が試験に問われる試験です。
もちろん上記の測量と法律について勉強し、実務でもそれを生かすのですが、それ以外の分野にも知識を広げられると考えています。
例えば、測量CADにおける座標という概念やレイヤなどの図面作成の基礎知識は、WEB制作・IT分野やグラフィックデザインへの知識として流用できると思います。
座標という概念はウェブページの作成に当たって、レイアウトや動き与える際や位置を指定する際には、必ず理解しなければなりません。
特に、回転させたいや回転移動したいときは、その角度や距離を指定しなければならず、座標や三角関数に関しての知識はもちろんですが、線形代数(行列)の知識がなければ効率的に行うことは出来ません。
また、レイヤなどの図面作成の基礎知識は、ウェブページの作成だけではなく、グラフィックデザインを作成するときに応用が利きます。
CADを扱ったことがある方は、アドビのPhotoshopやIllustratorも早く扱うことが出来ると言われ、その逆もしかりです。
私自身、ウェブページ作成やアドビなどの技術を取得し、業務に生かせるように勉強中です。
また、AIについて必要な数学は、行列と微分積分と言われています。
行列と微分積分は測量において位置を特定したり、面積を計算する際に必ず使う考え方です。
例えば、行列式は未知の距離・角度を方程式を使わずに出すための処理として使います。
また、微分積分は曲がりがある辺を持つ面積の計算のために使われます。
法律隣接職でありながら技術者でもある土地家屋調査士だからこそ、文系の知識だけではなく理系の知識も要求され、その知識の広い幅があるんだと思います。
勉強することは大変ですが、幅広いことを出来るようになりたいとお考えの方は、土地家屋調査士はおススメの職業です。

登録者が減っている資格である。

司法書士や税理士を始め士業は登録者は増えてします。
その中、土地家屋調査士は士業の中では登録者が減っている唯一の士業であると思います。
また、平均年齢が60歳も超えており、これから若い土地家屋調査士が求められると思います。
令和元年度の土地家屋調査士新人研修があったのですが、ほとんどが40代、50代の方でした。
私は30歳だったのですが、私より若い人に参加されていると思うのですが、出会えませんでした。
土地家屋調査士の仕事の負の側面によって、登録者が減っていることもあると思いますが、土地の境界を確認し登記に反映する仕事はこれからも資格制度がある限りなくなりません。
マイナーな資格に興味がある方は、土地家屋調査士はおススメの職業です。

まとめ

土地家屋調査士は、司法書士や税理士などの8士業であり、また弁護士と司法書士に並ぶ法務省管轄の資格です。
ですが、現場での測量が合うことから、他の士業とはイメージが異なることは間違いないと思います。
ただ、その違いは強みであると思います。
私は、以上の土地家屋調査士の強みを生かして開業する予定です。

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