事務所HP(https://office.little-river.jp/)へリンクします。

事務所HP(https://office.little-river.jp/)へリンクします。

土地家屋調査士と隣接者について

土地家屋調査士の仕事は、土地の境界を確認しなければならないことから、依頼者だけではなく、
隣接した土地の所有者やその関係人とも良好な関係を築いていかなければなりません
今回は、土地家屋調査士が隣接者やその関係者と良好な関係を持ち、どのように仕事を円滑に進めていくのかを記事にします。
ただ、その隣接者の方と円満な関係を持つコツは、それぞれの土地家屋調査士の性格によって変わってくると思います。
ここでは、私の一つの意見として、この記事を読んで頂けたらと思ってます。

なぜ依頼者だけではなく隣接者とやり取りをしないといけないのか

土地の境界を確認する上で、たとえ境界標が設置されて、また土地の境界に関する図面があったとしても、そこが境界点であるとは限りません。
なぜならば、地震や工事などの影響で、その境界点が移動している可能性があるからです。
そのため、正しい境界点を明確にするためには、その境界標や図面が本当に正しいことを、隣接する地権者同士で確認しなければなりません。
土地家屋調査士は土地の調査や測量を行い、その成果を隣接する地権者同士が確認することで、土地の境界点を明確にします。

隣接者とのやり取りはまずご挨拶から

隣接者の方から安心して土地の境界確認して頂くためには、土地家屋調査士に対して信頼や安心を持って頂く必要があります。
そのため、隣接者へのご挨拶は信頼や安心を持って頂くために、ご挨拶は一番大切になります。
土地家屋調査士が隣接者の方へご挨拶するは、主に測量前のご挨拶境界立会いの日程調節の際のご挨拶があります。

測量前のご挨拶について

測量前のご挨拶ですが、境界測量をするためには、隣接地との境にある境界標や塀などの地物を測らなければならなく、その測量が隣接者の方に迷惑になることがあります。
そのため、測量をする前は、隣接者の方に測量をする旨を事前に伝えます。
また、現場によっては隣接地に入らなければ、測量をすることが出来なく、その場合は必ずと言ってもいいほど、土地への立ち入りの了承を頂きにご挨拶に伺います。
事前にご挨拶をすることで、隣接者と信頼関係を築くことができ、測量に協力してくださることがほとんどだと思います。
またご挨拶の際に、土地の境界について依頼者が知らないことを教えてくださることもあります。
以前に境界確認書を既に取り交わしていたり、また、探すことができないほど埋まってしまった境界標の有無などです。
測量前のご挨拶は、土地を境界確定に必要な情報を事前に知ることが出来るいい機会にもなります。
事情によっては、測量前のご挨拶ができないこともありますが、その時は隣接者の方への不信感や不安感を取り除くための行動をしましょう。

境界立会いの日程調節の際のご挨拶

測量を終え、測量成果や図面等を参考に土地の境界の位置を計算し終えたら、次に境界立会いの日程調節の際のご挨拶をします。
この境界立会は、隣接した土地の所有者が同士が立会し、その計算した境界点を確認し合います。
その確認の日程を調節するために、隣接者の方へ日程調節のためのご挨拶をします。
たまに、境界標が埋まっていて、図面もあるのに立ち会う必要はないのでは等のご指摘を頂くことがありますが、境界確認の必要性を丁寧にお伝えしましょう。

境界確認のための立会

土地家屋調査士にとって一番気合の入る場面であり、一番大切な仕事になります。
今までの測量と調査の結果を、依頼者とその隣接者の方に確認をして頂きます。
土地の境界に関する図面や境界標が埋設されている場合は、依頼者とその隣接者の境界に関する認識は一致していることが多いです。
しかし、図面や境界標がない場合、その塀などの土地の管理をしている地物などで判断等をしなければならなく、不明確な要素がある中で一つの答えを出さなければいけないため苦労します。
今までのご挨拶など仕事に対するマナーや熱意がここで、信頼に変わります。
挨拶も重要ですが、測量中も常に見られていると思って、仕事に取り組みましょう。

その真面目な姿勢が、境界立会の際に生きてくると思ってます。

境界確認書の取り交わし

土地境界の立会が無事終わり、依頼者とその隣接者の境界に関する認識は一致していること確認することができたら、その確認内容を書面にしっかり残すため境界確認書の取り交わしをします。
土地境界立会した内容を記載した書面に、隣接者どうしが記名押印します。
この取り交わしが終われば、土地境界確定業務は完了します。

境界確認書の取り交わしの後も

取り交わし後でも、隣接地権者の方との信頼関係の維持は必要です。
なぜならば、建物の取り壊しや建築の際に境界標が動いたり亡失してしまい、境界の復元作業には隣接者の承諾等が必要になるからです。
そのため、土地境界確認書の取り交わし後も、隣接地権者との関係を維持していきましょう。

また、真面目な仕事をすれば、隣接者から将来仕事を頂くこともあります。

まとめ

最後まで記事を読んで下さりありがとうございました。

土地家屋調査士は、筆界(公法上の境界)という、その土地が出来たもともとの境界線を測量・調査する専門家です。

そして、その 筆界(公法上の境界) は土地の当事者同士で勝手に動かしたり、またその境界線を任意の位置で合意をすることはできません。
そのため、客観かつ中立な仕事を求められます。

依頼者に有利なことをしているなどの勘違いをされないよう、隣接者との関係構築はとても大切になります。

タイトルとURLをコピーしました